みなさんこんにちは。
ロンドン駐在員のかえる2号です。
本記事では、渡航後にまずやるべきことと、その他少し落ち着いてからでも良い事を分けて記載していきます。
この記事の目次
渡航後すぐにやること
BRPカードの受取
BRPカードは英国での滞在証明になるものですのでとても重要です。
渡英後は速やかにBRPカードを受け取りに行きましょう。
指定された郵便局にて受け取ることができます。
家探し
大抵の場合は、イギリスに赴任後しばらくホテル暮らしとなり、その間に家探しになります。土日に内覧をして進めていく必要があるので、早くても赴任から入居までは1か月~1.5か月くらいはかかります。
また、通常家賃は会社負担ですが、イギリスの家賃は基本的に毎年上がることを知っておきましょう。
毎年0-5%の範囲で上昇すると言われますので、会社の補助上限に対して、ある程度余裕を見て物件を選びましょう。(コロナ禍では家賃据置きのケースが多かったようです。)
家族が後から合流するケースの場合でも、写真や動画などを送ってきちんと家族と決めましょう。家で大半の時間を過ごすのは家族ですので、家探しの決定プロセスに参加していないと不満がたまりやすくなります。
物件選びの注意点や、入居までのプロセス・日系不動産リストをまとめていますので、是非参考にしてください。
銀行口座開設
渡航後は、とにもかくにも銀行口座開設が必要です。
給与受取はもちろん、スマホSIMなど月額契約をする場合に口座情報が必要になります。
駐在員の場合は、会社が銀行口座開設のサポートをしてくれる事が多いです。
私も会社のサポートで開設しましたので、詳細な解説手順についてはお伝えする事ができません。
在留届の提出
外国に3か月以上滞在する日本人は「在留届」を提出する必要があります。
これは旅券法第16条によって定められている義務になりますので、漏れなく実施しましょう。
現地の安全情報や生活のために必要な情報が、大使館・総領事館からメールで配信されます。
在留届はオンライン申請が可能ですので、登録は簡単です。
スマホ(SIM)の準備
渡英後はスマートフォンのSIMを現地購入しましょう。
スマホ自体は、日本からSIMフリーの端末を持ってくるのがベストです。
SIMフリー端末なら日本で使い慣れたスマホをそのまま使う事ができます。
イギリスのSIM会社ではEE・Three・O2・Vodafone・Giffgaffなどが有名どころです。
「Pay as you go」というプリペイドタイプのものもありますが、長期滞在者にはよりお得な月額料金契約のものがよいでしょう。
ただし、月額料金支払いは銀行口座からの引き落としとなるため、口座開設ができていない場合は契約できません。その場合は、口座開設まではプリペイドSIMを使って、後から月額プランに切り替える必要があります。
各社の比較・おすすめSIMについては、こちらの記事でまとめています。
インターネット環境の整備
現地住居でのインターネット(WiFi)環境の整備が必要です。
ネット開通は次の手順が必要で即日開通とはなりません。
(2) ルータ発送
(3) ルータ受取・設置
なるべく早くインターネット環境を整えるためにも、入居したらすぐに手配する事をおすすめします。
ちなみに私はプロバイダからルータが届いたあとも、数週間トラブルで開通できませんでした。。
自宅のWifi環境が整うまでは、スマホのテザリング機能(Hot spot機能)でパソコンなどを利用するのも一つです。
最低限の寝具・キッチン用品などの購入
イギリス生活を整えるために必要な最低限のものは購入しておきましょう。
イギリス住宅(家具付き)に通常含まれない寝具類や、キッチン用品、洗剤などは一通り買い揃えておく必要があります。
迷わないように、寝具や洗剤など英語での表記も紹介していますので、参考にして下さい。
自動車関係
イギリスで自動車購入をご検討している場合は、いくつかやる事があります。
項目だけピックアップすると次の通りです。
・運転免許証の切り替え
・自動車保険の契約
・ロードサービスの契約
・駐車申請
自動車の購入
駐在員は滞在期間が限定的なので、中古車を購入することが多いです。
ロンドンには日本語対応可能な日系ディーラーがいくつかあります。
一般的に日系ディーラは割高なことが多いですが、私は購入時は日系ディーラをおすすめしています。
・日本式のサポートを受けられる。
・オートマ車が多い。
英語での説明を理解できなかったり、聞きたい事が聞けずにうやむやになったまま購入すると、後々のトラブルに繋がりかねません。
安全に関わるクルマですので、購入後のトラブルを最小限にするためにも、日本語でやり取りできる日系ディーラがおすすめです。
英語でも大丈夫!という方や、
なるべく安く購入したい、という点を重視したいならば、個人間の中古車売買がおすすめです。
イギリスでは個人間売買が非常に盛んです。
業者の中間マージンが発生しない分、お得に購入する事が可能です。
中古車購入ついては、こちらの記事にまとめています。
自動車購入にあたって絶対に知っておくべき環境規制(ULEZ規制)についてもお話しています。
また、渡航後すぐに実施する事ではありませんが、イギリスで自動車を売却する方法、についてもこちらの記事でまとめています。将来的に売却する際の参考になれば幸いです。
自動車免許の切り替え
日本の運転免許からイギリスの運転免許への切り替えが必要です。
日本の免許は渡英から1年間は有効ですが、それ以上の場合は切り替え手続きをしましょう。
(2)英国運転免許証の切り替え申請【英国運転免許庁(DVLA/DVA)】
(3)英国運転免許の受領
(4)日本の運転免許証の返還
少し時間のかかる手続きですので、なるべく早めにやっておくことをおすすめします。
具体的な手続きの詳細については、こちらの記事にまとめています。
DVLAに提出するD1申請書の書き方のサンプルも参考にしてみて下さい。
自動車保険・ロードサービスなど
イギリスでも自動車保険の加入は必須です。
自動車保険はもしもの時の存在ですので、事故があった際に安心して進められるように日系の保険会社をおすすめします。
ロードサービスは必須ではありません。
しかし、パンクなどあった時に便利ですので、契約しておくと良いでしょう。
私もパンクで利用した事がありますし、ロンドンでは故障して路肩に止まっている車をよく見かけます。
イギリスのおすすめ日系保険会社・ロードサービスについては、こちらの記事でまとめています。
また、イギリスの保険の仕組みを日本の自動車保険との違いから説明しています。
駐車許可証の申請
自宅にガレージなどの駐車スペースがない場合、自動車購入に合わせて駐車許可証の申請が必須です。
駐車許可証は”Parking Permit“と呼ばれ、居住区(Council)の役所に申請が必要です。
Parking Permitを取得すると、家の近くの指定エリアに「路上駐車」する事が可能になります。
指定エリアはZoneと呼ばれ、路肩の標識をみると対応ゾーンがわかります。
イギリスでは、月極駐車場のようなものは基本的になく、住宅区は路上駐車で溢れかえっています。
イギリスは監視カメラも溢れていますので、許可のないところに無暗に駐車すると駐車違反を取られますのでご注意下さい。
自動車の維持費手続き
イギリスでの車の維持費にかかる費用は主に次の通りです。
具体的な費用については、別途記事をまとめようと思っています。
・自動車保険
・車検(MOT)費用
・駐車許可証
VPNサービスの契約
日本のAmazon PrimeやTVer、Hulu、Netflixなどの動画配信サービスを始め、日本のコンテンツ提供サービスはイギリスから利用できない事が多いです。
暴力表現など各国ごとに規制が異なるため、それに対応する為に他国からの利用を制限するシステムになっています。
しかしVPN(Virtual Private Network)というサービスを使えば、海外から日本のドラマやアニメなどのストリーミングサービスを楽しむ事ができます。
VPNはネットワーク回線上に仮想の専用線を構築する技術で、通信の安全性を高められる技術ですが、それに加えてアクセス元の場所を変更する機能があります。このアクセス元の場所変更によって、海外からでも日本のコンテンツを楽しむ事ができるようになります。
実際はイギリスにいるのに、まるで日本からアクセスしている様にインターネットを楽しむ事ができますよ。
海外からも引き続き日本のサービスを利用したい場合は、VPNの契約をおすすめします。
こちらの記事でVPNサービスの比較とおすすめVPNをご紹介していますので、是非参考にしてみて下さい。
現地クレジットカードの発行
銀行キャッシュカード・デビットカードがあれば生活には困りません。
しかし、ポイント獲得などお得に過ごすためには現地クレジットカードが欠かせません。
このカードの魅力は次の3点です。
・利用額に応じてBritishAirwaysのAvios(マイル)が貯まる。
・年間£20,000以上で同乗者の航空券が無料になるバウチャーが付帯。
Amexカードはイギリスでの信用情報が少ない新規赴任者でも発行しやすいと言われています。
また、利用額に応じてAviosというBritish Airwaysのマイルが貯まります。
そして最も魅力的なのは年間£20,000以上の利用で獲得可能なコンパニオンバウチャーです。
これを使うと“任意のフライト”に対して、同行者一名の航空券料金が無料になります。
1名分の支払いで2名分の航空券を手配できてしまうのです!
(*)手数料・サーチャージなどは別途必要です。
BA AMEXカードは旅行好きの方にはとても相性の良いカードだと思います。
旅行よりも日常使いを重視したい方にはNectar AMEXカードをオススメしています。
クレジットカード比較・おすすめ紹介記事はこちらをご覧ください。
イギリス医療 GP(NHS)登録
イギリスではNHS(National Health Service)と呼ばれる国民保健サービスを通じて医療が提供されます。NHS医療はなんと原則無料です。
NHS医療を受ける際に必要なNHS番号はGP登録によって付与されますので、イギリス赴任後はGP登録をしておきましょう。
GPは”General Practitioner”の略で、よく「かかりつけ医」と訳されています。
イギリスでは基本的にどんな症状であっても、まずGPに行って診てもらう必要があります。その後、必要に応じてGPが専門医へと紹介してくれる仕組みです。
日本だと、症状に応じて自分で診療科を選び専門医に診てもらいますよね。
しかしイギリスは全部GPです。
このGPの性質上、一般的には自宅近くの病院をGPとして登録します。
原則無料のNHS医療ですが、一方で「待ち時間が長い」・「予約が取りにくい」などのデメリットもあります。
そのため駐在員は、よりスムーズに診察を受けられ、かつ日本語でやり取り可能な日系のプライベートクリニックを利用する事が多いです。プライベート医療なので医療費はもちろん発生します。しかし会社が医療補助制度を導入しているケースが多く、その場合の実質的な負担は少ないです。
普段プライベート医療を使うなら、GP登録が不要と思われるかもしれません。ですが、必ず登録しておきましょう。
なぜなら救急医療は基本的にNHSでしか提供されないからです。
プライベートクリニックは救急外来などには対応していません。
もしも救急医療を受ける必要が生じたときに、NHS番号がないとスムーズに医療を受けられない可能性がありますので、必ずGP登録しておくことをおすすめします。
特に小さなお子さん連れの家庭の場合は、子供の怪我など万が一の時に備えてしっかりGP登録をしておきましょう。
GP登録申請書のサンプルや、救急医療の体験談も紹介しています。
在外選挙人名簿の登録
海外からも選挙に参加するために、在外選挙人名簿の登録をしておきましょう。
こちらは必須ではありませんので、選挙参加したい方だけ登録でOKです。
TVライセンスの支払い
イギリスでは、日本のNHKのようにTVを見る場合は受信料の支払いが必要です。
TVライセンスを持たずに視聴・録画する事は違法になり、違反時は最大£1,000の罰金となります。
引越した後は忘れずにライセンス取得・支払いをしておきましょう。
もしもテレビがなく、全くみないという場合は支払う必要はありませんが、その場合でも申請が必要となります。
お得&便利に生活するために!
定期預金利息でお金を増やそう!
一般的に、日本の銀行と比べてイギリスの定期預金利率は高いです。
日本だと雀の涙ほどにしかなりませんが、イギリスではお小遣い程度の利息にはなります。
イギリス定期預金は短期間でほとんどが1年満期、長くても2年です。
赴任期間が数年間ある方は、お使いの銀行の定期預金(Regular Saver)をぜひ活用してみてはいかがでしょうか。
イギリスの銀行口座に眠っているお金を上手に活用して、少しでもお得に暮らしましょう。
キャッシュバックアプリ Quidcoを活用しよう!
イギリスは物価がやっぱり高いですが、
少しでもお得に過ごすためにQuidcoがおすすめです!
Quidcoはネットショップに利用する事で、支払総額の数%分のキャッシュバックを受取る事ができるポイントサイトです。
私はいつもQuidcoを使っていて、今までに数百ポンドのキャッシュバックを受取っています。
お得に買い物を楽しみましょう。
イギリス生活おすすめアプリ
イギリス生活する上で欠かせない、私のお気に入りアプリをこちらでご紹介しています。
生活をより便利にしてくれるアプリをまとめています。
慣れない異国の生活を少しでも快適にするために、ぜひ参考にしてみて下さい。
異文化理解を深めよう
海外で働く駐在員にとって、異文化理解を深める事はとっても重要です。
異文化圏での仕事の進め方・考え方の違いなどを理解できない・寛容できないがために、必要以上にストレスを抱えてしまったり、現地企業のスタッフとの間に確執を生んでしまう人がいるのも事実です。
こういった異文化コミュニケーションを如何にうまく乗り切るのか、というのは駐在員に求められる欠かせないスキルであると同時に、日常生活にも役立つ能力です。
そんなスキルを学ばせてくれた、駐在員向けのおすすめ本をこちらの記事でご紹介しています。
外国人の部下や同僚、取引先の相手など、異なる文化圏の人と関わるときにどういった点を注意するべきなのか、私自身かなり物の見方や受取方が変わったと思います。
もしよければ、皆さんも手に取ってみて下さい。
さいごに
今回の記事では、イギリスに渡航後にやるべきことをまとめました。
渡航後は慣れない海外業務で忙殺されやすいですが、まずは生活を安定させる事がなによりも大事です。
とはいえ、やる事に追われて疲れてしまっては元も子もありません。
ゴロゴロしたいときはしっかりさぼって、気持ちをリフレッシュしましょう。
この記事がみなさんの海外生活の役に立ったのならば嬉しい限りです。
本サイトでは、海外赴任前に必要な手続きや海外生活情報ついてもまとめています。
もしよろしければ合わせてご覧になってください。
渡航後は生活準備や仕事と忙しいと思いますが、一個一個やっていきましょう!