みなさんこんにちは。
ロンドン駐在員のかえる2号です。
日本の運転免許証はイギリス入国から1年間は有効であるため、その期間であれば自動車を運転することは可能です。
それ以上の期間の滞在となる場合は、イギリス運転免許証への切り替えが必要となります。
運転免許への切り替え申請は、DVLA(北アイルランドはDVA)と呼ばれる英国運転免許庁へ申請することになりますが、大前提として次の方が対象です。
・イギリスに住み始めてから5年以内である事。
・在留届を提出済であること。
英国の運転免許証は、申請から手元に届くまでに6週間程度(’22年12月18日現在)が必要となります。その期間は英国滞在許可を示す身分証明であるBRPカードが手元にない状態となりますので、旅行や出張の予定などを避けて余裕をもった申請を計画しましょう。
この記事の目次
手続き全体の流れ
日本大使館への申請・英国運転免許庁への申請と、大きく2ステップあります。
◆手続きの流れ
(1)日本の運転免許証の翻訳証明を申請・取得【日本大使館】
(2)英国運転免許証の切り替え申請【英国運転免許庁(DVLA/DVA)】
(3)英国運転免許の受領
(4)日本の運転免許証の返還
では、それぞれの手続きの具体的な内容についてご説明していきます。
(1) 運転免許証の翻訳証明の申請・取得
まず初めに、日本の運転免許証の翻訳証明書を取得しましょう。
こちらの証明書は正式には「自動車運転免許証抜粋証明書」と呼ばれ、日本大使館への申請が必要となります。
証明書の発行は申請受理から4日後(土日・閉館日を除いて)となっています。
申請方法
申請は郵送申請となります。
コロナ前は窓口申請もありましたが、最新の大使館ウェブサイトの情報によると現在は郵送申請のみとなっています、ご注意ください。なお、受取の際は大使館窓口への訪問が必要です。
(A) 郵便による申請
次の必要書類を、大使館宛に郵送します。
大使館が申請書を受取り次第、受領の連絡が来ます。
・申請者のパスポートのコピー
顔写真のページ、記載内容に変更があった場合はそのページも対象
・申請書
大使館のホームページからダウンロードできます。
→申請書PDFの直リンクはこちら。
【送付先】日本大使館
Certificate Officer, Consular Section, Embassy of Japan
101-104 Piccadilly, London W1J 7JT
重要な書類となりますので、郵送には「Special Delivery」の利用が推奨されています。
Special Deliveryは翌日配達で、追跡サービス&補償付きの郵便です。
配達が翌日9時までと13時までの2種類があります。
9時までの方は約£23と高く、13時までの方は約£7ですのでこちらがおすすめです。
ちなみに通常郵便として1st,2ndなどがありますが、こちらは追跡サービスが付いていません。貴重品を郵送する際はSpecial Deliveryが推奨されています。郵便サービスの詳細については、郵便局のHPからご確認ください。
(B) 大使館での窓口申請(’22年12月18日現在 利用できません)
窓口申請の場合は、次の必要書類を持参して大使館へ行きましょう。
受取方法
以下の必要書類を持参し、大使館窓口へ行きましょう。
’22年12月18日現在コロナウイルスの感染予防を目的とした来館者抑制のため、受領はオンラインによる事前予約制となっています。オンライン予約は大使館ウェブサイトのこちらから実施できます。
・手数料(現金のみ)
【代理人が受け取る場合の追加書類】
・委任状(大使館ホームページからダウンロード)
・代理人の顔写真付き身分証明書
証明書発行の手数料は£14ですが、支払いは現金のみとなっているためご注意ください。
(2) イギリス免許への切り替え手続き
日本国民は特例措置による申請が可能となっています。通常の申請方法と異なり、身分証明書の原本を送付する必要がありませんので、特例措置による申請をおすすめします。
また、以前はDVLAの事務所があるSwansea(スウォンジー)へ直接訪問しての手続きが可能でしたが、現在はなくなっているようです。
【おすすめ】特例措置による申請方法(廃止)
次の書類を、DVLAのJapanese Account Manager(どちらか一方)を宛先に郵送申請します。
(3) 有効な日本の運転免許証
(4) 手数料分の小切手又はPostal Order (詳細は申請書D1を参照下さい)
通常の申請方法
次の書類を、DVLA事務局に郵送することにより申請可能です。
身分証明としてパスポートもしくはBRPカードの原本を郵送する必要があります。
身分証原本を送付する必要がありますので、郵送には追跡サービス付きの「Special Delivery」を利用する事をおすすめします。
(2) 自動車運転免許証抜粋証明書
(3) 有効な日本の運転免許証
(4) 手数料分の小切手又はPostal Order (詳細は申請書D1を参照下さい)
(5) 写真1枚 (詳細は申請書D1をご参照下さい)
(6) 英国滞在許可を示すBRPカード(原本)
D1申請書の書き方
D1申請書の入手方法・書き方は、こちらの記事にまとめています。
記入方法サンプルもありますので、ぜひ参考にしてください。
Postal Orderとは
必要書類の(4)にあった手数料の支払いですが、通常小切手ではなくPostal Orderでの支払いになるかと思います。
Postal Orderとは郵便局が提供している送金サービスで、小切手のようなものです。郵便局の窓口で「Postal Order」が欲しいと言うと送金金額を聞かれますので、申請に必要な金額を伝えましょう。
ちなみに送金額には12.5%の手数料が上乗せされます(£10-99.99の場合)。
詳細はこちらからご確認ください。
証明写真を撮る場所
必要書類(5)の証明写真を撮るおすすめの場所についても2つ紹介しておきます。
まず1つ目は「Photo-Me」です。
「Photo-Me」の見た目はこんな感じで、日本でも見かけるような無人の証明写真機です。
ぶらぶら歩いているとたまに見かけますので、見付けたら場所をチェックしておくと良いでしょう。
ちなみにホームページからLocation Searchが利用できますが、これがまったく使えません(笑)
私の居住区からすぐ近くの買い物エリアにPhoto-Meがあるのですが、住所を入れて最寄りのPhoto-Meを探すと、ヒースロー空港近くの場所を案内されました。。
2つ目が「Snappysnaps」という写真屋さんです。
店舗型になりますが、お店に行って証明写真のサイズを伝えればその場ですぐに撮影してくれます。「Photo-Me」よりはクオリティは高いと思います。
こちらのホームページから郵便番号を入れればお近くの店舗が確認できます。
(3) イギリスの運転免許証の受取
DVLAへの申請が終わったら、後はイギリスの運転免許証が届くのを待ちましょう。申請書に記入した登録住所まで郵送されます。
ただし、現在は免許証発行から手元に届くまでに約6週間かかるようですので、気長に待ちましょう。また、英国運転免許証とBRPカードは別々に発送されますので、一度に届かなくても慌てないでください。
このように申請に時間がかかる手続きですので、もし旅行や出張などの予定がある場合はその期間を避けて申請するように気を付けてください。
(4) 日本の免許証の返還手続き
英国免許への切り替えが終わると、DVLAから日本大使館に日本の免許証が返送されます。
その後、日本大使館からメールで連絡がきます(翻訳証明申請書に記載したメールアドレス)ので、返還手続きをしましょう。
返還手続きには、窓口受取と郵送受取の2種類がありましたが、現在は郵送受取のみとなっております。
ちなみに日本の運転免許証の返還には、実に半年以上かかりますので、忘れたころに連絡がきます。
郵送による返還手続き
メールで大使館から連絡を受取ったら、次の必要書類を郵送します。
送付宛先は、受け取ったメールの指示に従ってください。
免許返還用の封筒。郵便局窓口で購入できます。
(2)返還希望届(大使館ホームページからダウンロード)
(3)パスポートのコピー(顔写真のページ)
大使館窓口での返還手続き(’22年12月18日現在 利用できません)
さいごに
日本の免許証が渡英から1年間は有効となりますが、手続きに時間がかかりますので、なるべく早めにやっておきましょう。
この記事が皆さんの海外生活に少しでもお役に立てれば嬉しいです。
本サイトでは、海外赴任前後に必要な手続きや海外お役立ち情報ついてもまとめています。
もしよろしければご覧になってください。
日本の運転免許証からイギリスの運転免許証への切り替え手続きについて解説していきます。