【イギリス銀行】定期預金の利息で貯金を増やす方法~Regular Saving~

UKbank_RegularSaving

みなさんこんにちは。
ロンドン駐在員のかえる2号です。

かえる2号
今回は、イギリス銀行の積立定期預金(Ragular Saving Account)についてご紹介します。
イギリスは日本よりも銀行金利が高いので、動かさないお金があるなら貯金口座を活用してお金を増やしましょう♪
2021年4月執筆時の情報です。
最新の利率情報などは、各銀行のホームページなどでご確認ください。

イギリス銀行口座の種類

かえる2号
まず初めに、イギリスの一般的な銀行口座の種類・仕組みについて把握しておきましょう。
イギリスの口座は、「Current Account」と「Savings Account」の2つに分かれます。

Current Account:当座預金口座

Current Accountは給与受取の他、家賃支払いや光熱費、その他の日常の支払いなどに利用する口座です。

この口座は口座維持条件として毎月一定額以上の入金が必要な事が多いです。

その一方で、Current Accountの保有者は、同銀行が提供する金利の高いSaving Accountを利用できるようになります。

入金条件のないCurrent Accountもありますが、その場合は貯金口座(Savings Account)が利用できなかったり、利用できても利率が低いなどの制限が設けられている事があります。

なお、一般にCurrent Accountには利息は付きません。
利息付きの口座はSavings Accountになります。

口座維持条件の例
【HSBC銀行:Advance Bank Account】
毎月£1750以上の入金がある事、もしくは半年間で£10,500以上の入金がある事が口座維持条件となっています。
【Lloyds銀行:Club Lloyds account】
毎月£1500以上の入金が必要(入金がなかった場合は、口座管理料£3が差し引かれる)となっています。

Savings Account:貯金口座

利息が付く預金口座です。
保有するCurrent Accountの種類によって、利用できる貯金口座の種類や利率が変わる事があります。

このSaving Accountの中にも、実際には色々な貯金口座の種類があります。

かえる2号
今回の記事では最も一般的と思われる「Regular Saving Account(積立定期預金)」についてご紹介していきます。

Regular Saving Account以外の貯金口座については、例えばHSBC銀行の例ですと次の様な口座種類があります。(貯金口座の名称・種類は銀行によって様々ですので、参考としてください)

HSBC銀行の貯金口座の例
【Regular Saving Account】
 積立定期預金。利率AER 1%。
【Fixed Rate Saver】
 1~2年間の定期預金。利率AER 0.30%-0.35%。
【Flexible Saver】
 いつでも引き出し可能な貯金口座。利率AER 0.01%。

このようにRegular Saving Account以外の貯金口座の利率はあまり高くないです

もちろん他の貯金口座を活用するのも良いと思いますが、「Regular Saving Account」が最も効果的と思われます。はじめの一歩としては、ここから初めてみてはどうでしょうか。

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2020年11月2日

Regular Saving Accountとは

Regular Saving Accountとはイギリス銀行で利用できる貯金口座の一つです。

積立定期預金のようなもので、次の図のようなイメージです。

毎月一定金額を貯金口座に入金し、満期になると利息付きで受け取ることができます。
Regular Saving Accountの満期は基本的に1年間です。

私がメインバンクとして利用しているHSBC銀行の利息は、2021年4月現在 1%(AER)です。

2019年初めはなんと5%もの利息だったようですが、2019年10月に2.75%となり、2020年11月24日に更に1%へと利息が減少しています。

減ったといっても、日本の定期預金などの利息に比べればまだまだ高い基準となっています。

もし預金口座にお金が余っているならば、貯金口座を利用してお金を増やす事ができます

※2021年5月にHSBCのRegular Savingが満期を迎えました。
拠出額£3,000に対して利息£44.38をゲットできました!

日本とイギリスの金利比較

金利が高いと言われるイギリスですが、日本と比べて一体どのぐらい高いのでしょうか。

日本で一般的に金利が高いと呼ばれるネット銀行の金利は次の通りでした。

銀行普通預金金利
(変動金利)
定期預金金利
東京スター銀行0.001%~0.1%0.015%~0.25%
楽天銀行0.02%~0.1%0.02%
イオン銀行0.001%~0.1%0.02%
ソニー銀行0.001%0.01%~0.15%
オリックス銀行0.01%0.1%~0.3%
住信SBIネット銀行0.001%0.02%
セブン銀行0.001%0.015%~0.02%

この通り、日本の銀行の金利は全体的に低い事がわかります。
定期預金で最も良い金利のオリックス銀行でも、0.3%です。

せっかく金利の高いイギリスにいるのならば、貯金口座を活用しない手はないですね!

Regular Saving について知っておくべき

Regular Savingに申し込む前に、次の点は押さえておきましょう。

毎月支払いが必要

毎月設定した金額が引き落とされますので、十分な余裕のない中での設定は避けるべきです。

仮に残額がなく積立金額の引き落としができなかった場合は、予定金利が適用されない事や、口座解約になるリスクがあります。

なかには、状況に応じてその月の積立をスキップする事が可能なRegular Savingもあります。

Regular Saving口座は毎年設定が必要

Regular Saving口座は自動更新されません
一般的には1年、長くても2年の期間の積立です。

積立期間が満了すると、利息付きの金額がより利率の低い通常口座へと移管されます。
もう一度Regular Savingを利用したい場合は、再度申込が必要です。

また、金利は時勢に応じて変更される可能性がありますので、その時の金利を確認して申込をしましょう。

複数銀行のRegular Saving口座を保持可能

通常は一つの銀行内では一つのRegular Saving口座しか利用できません。

しかし、資金に余裕があってもっと貯金をしたい場合など、複数銀行のRegular Saving口座を保持することは可能です。

ただし、利率の良いRegular Saving口座は、Current Accountと呼ばれる当座預金口座の保有者だけが利用できる場合が多いです。

預金保護は£85,000まで

Regular Saving口座についても、イギリスの預金保護制度の対象となります。

Financial Services Compensation Schemeと呼ばれる制度によって一人あたり£85,000までの資産(1つの銀行機関あたり)が保護されます。

この金額を超えるRegular Saving口座はありませんので、万が一の場合でも心配する必要はありません。

AERの金利と実際の利息額

AERとは、Annual Equivalent Rateの略で、イギリスの銀行口座の利息にはこのAERがよく使われます。

AER利率をそのまま単純に捉えると、思っていたよりも利息の支払いが少なかった・・・という誤解を生む可能性があります。

AERの利率の意味について理解しておきましょう。

例えば、Regular Saving口座に毎月£250積立する場合は、年間で£3,000になります。
銀行のAERが1%だった場合、「£3,000の1%で£30の利息」と考えてしまいがちですが、実際はそうなりません。

なぜなら、AER利率(1%)はRegular Saving口座に入金済の金額に対してのみ適用されるものだからです。

例えば最初の1か月は£250しか入っていませんので、この£250分にしか利息が適用されません。
年間£3,000の積立の場合、実際に受け取る利息は£16.25です。

大まかに把握するためには、「積立金額の半額に対してAER利率で計算した額よりもちょっと多い」くらいと考えると良いです。

今回の例で、積立金額の半額£1500の1%が£15ですが、実際の利息受取はこれよりちょっと多い£16.25ですね。

Regular Saving Accountをおすすめする理由

かえる2号
Regular Saving口座は設定期間も短く、短期間の滞在が多い駐在家族にとっても相性が良いです

海外赴任中の投資については、帰国時の相場がどうなっているのかわからないため、その分リスクも高まります。
しかし、元本保証型の積立貯金であれば、その心配はありません。

私がRegular Saving口座をおすすめする理由は次の通りです。

Regular Savingをオススメする理由
・毎月少額から積立でき、一度設定したらほったらかしでOK。
投資ではないので元本保証されている。
積立期間が1年と短期であり、赴任期間を意識して設定できる。
・日本の定期預金などに比べて高金利。

イギリス銀行 Saving Accountの利率比較

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イギリス銀行のRegular Saving Account(積立定期預金)の利息について、比較していきます。

ここでは、Current Account保有者向け口座の金利比較に加え、
Current Accountを保有していなくても利用できる高金利の口座についてもご紹介します。

Current Accout保有者向けの貯金口座

Current Account保有者が利用できる貯金口座について、利息を比較してみました。

金利の高いTop3の銀行に加え、大手銀行のLloyds、HSBC銀行も加えました。

銀行金利
(AER)
積立金額
(毎月)
1年後の利息
Yorkshire BC3.50%£10-500£114.21
NatWest3.04%£1-50£9.88
RBS3.04%£1-50£9.88
Lloyds Bank1.00%£25-400£24.00
HSBC UK1.00%£25-250£16.25

最も高いのはYorkshire BSの3.5%ですが、2020年1月2日よりも前に口座開設した人向けですので、現在は利用できません。

次に高いのがNatwest・RBSの貯金口座の3.04%です。
LLoydsやHSBCは1%となっています。

大手銀行のNatWest・LLoyds・HSBCの中ではNatWestが高金利です。

ただし、Natwestの積立金額は上限£50と少なく、最終的に受け取る利息の額はあまり多くありません。

受取可能な利息の額だとLloyds銀行の£24が最も高いです。

駐在員の場合は、会社の都合で銀行が決まってくる場合もあるかと思います。
まずは、ご自身のメインバンクの提供するRegular Saving Accountを確認してみましょう。

誰でも開設可能な貯金口座

Current Accountを保有していなくても利用可能な貯金口座はこちらです。

銀行金利
(AER)
積立金額
(毎月)
1年後の利息
Coventry BS1.05%
(変動)
最大£500£34.36
Principality BS1.00%
(固定)
最大£250£16.25

Coventry BSのAER利率は1.05%とHSBCやLloydsのRegular Saving Accountを凌ぐ利率となっています。
ただし、変動利率になっているため、今後変更される可能性もあります。

現金に余裕のある方は、メインバンクの貯金口座に加えて追加開設する事も可能です。

Building Societyとは

上記の銀行名に含まれるBSとは、Building Societyの略です。
日本語では「住宅金融組合」と呼ばれ、主にホームローンや貯金口座を専門に扱う銀行です。

一般的にBuilding Societyの貯金口座は、通常の銀行の貯金口座よりも利率が高いことが特徴です。

(*)参考:https://www.moneysavingexpert.com/savings/best-regular-savings-accounts/

HSBC銀行 Regular Saverの申込方法

では実際にHSBC銀行のRegular Saver の申込手順を見ていきましょう。

HSBCのRegular Saverへアクセス

スクロールダウンして、「How to Apply」を選択

「Log on to apply」を選択してログイン

初回デポジット入金額と、引き落とし口座を設定します。

毎月の設定額と引き落とし先口座を設定します。

UK居住・国籍などを入力し「Continue」を選択。

設定内容の確認画面が表示されます
 確認したら申込完了です!

申込はこれで完了です!
オンラインだけで簡単に手続きが完了できます。

一旦設定さえしてしまえば、後は自動で毎月引き落としされます。
満期を迎えると自動的に利息付きで別口座に移管されますので、ほったらかしでOKです。

さいごに

かえる2号
いかがでしたでしょうか。

今回はイギリスの銀行口座「Regular Saving Account」を活用してお金を増やす方法についてまとめました。

日本に比べて金利の高いイギリス、せっかくの地の利を活かして少しでもイギリス生活をお得に楽しみましょう!

この記事が皆さんのイギリス生活のお役に立てたのならば嬉しいです。

※本サイトでは、海外赴任前後に必要な手続き海外お役立ち情報ついてもまとめています。もしよろしければご覧になってください。